○プロジェクションマッピングとは?
パソコンで作成したCGとプロジェクタの様な映写機器を用い、建物や物体、あるいは空間などに対して映像を映し出す技術の総称をいう。
プロジェクション(=投影)という単純映写ではなく、マッピングという言葉が加わった言葉で、ここには投影する対象に映像を張り合わせるという意味合いがあり、対象と映像がぴたりと重なり合うことで意味を持ってくる映写方法である。
今や東京駅や大阪城などさまざまな場面のイベントで、このプロジェクションマッピングが使われています。 今回は自分の中で一番身近な場所、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで使用されているプロジェクションマッピングについていくつか紹介したいと思います。
近年、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンではさまざまなショーでプロジェクションマッピングが使われるようになりました。 使用されるパターンはおもに2つ。 1つはパーク内のイベントの雰囲気を演出するプロジェクションマッピング もう1つはショーの場面転換のために使用されるプロジェクションマッピング まずは1つ目の例を見てみましょう。 写真はハロウィンナイトの時期での写真。 パーク内がバイオハザードのゲームに、実際登場する街に変化するという演出です。 映像を映し出しているので、「バイオハザードのような世界」ではなく、ゲームの世界観をそのまま出すことが出来るのがプロジェクションマッピングの特徴の一つとも言えます。
続いてはショーでのプロジェクションマッピングです。 昨年まで恒例のショーとして行われていた「天使のくれた奇跡」。 このショーは、ステージ自体が映像が映しやすいように真っ白になっていて、物語に沿って背景がクリスマスの町になったり、家の中になったり、教会になったりします。 映像で場面展開が行われるので、大道具を使ったりしなくても、簡単に場面転換を行うことが出来ます。
上の二つは、あくまで「背景」としてプロジェクションマッピングを利用していましたが、このプロジェクションマッピングをうまく利用して、アニメの世界観をリアルに表したショーがあります。
それが、毎年夏に行われる「プレミアショー」です。 パークでは2007年から、ワンピース・NARUTOなどの人気のあるアニメとコラボして夏に大規模なショーを行っています。 今まではキャストの動きや、照明、特殊効果(爆発など)のみで各キャラクターの技や、アニメの世界観を表現してきたプレミアショー。
そんなプレミアショーに、プロジェクションマッピングが使用されるようになったのは2011年頃から(プロジェクションマッピングと言うのかは分からないが、2009年にNARUTOのショーでも室内で映像が使われたことがある) 映像に合わせてキャストが動き、実写では表すことが難しいと言われていた技をショーで再現しています。
もちろん映像だけではなく、今まで通り照明、特殊効果も使用されており、迫力のあるショーを毎年夏に公開しています。
前から好評でしたが、このような工夫もあり、昨年はゲストの満足度99.9%を記録したそうです。 今年の夏も行われる予定のプレミアショー。そのショーでは、「S3Dプロジェクションマッピング」という立体映像(Stereoscopic 3D)とプロジェクションマッピングを融合させた、 世界最新鋭のプロジェクションマッピング技術を利用するそうで、まだどんなものか想像が付きませんが、昨年のショーを上回るすごいショーになると予想されているそうです。
もちろん、映像だけでなく、アニメ・漫画を研究し尽くして役作りに挑むキャスト・演出・スタッフありきのショーで、まるでゲストたちがその世界に入り込んで登場人物たちの物語を見ているような、そんな気持ちにさせてくれます。
話が少しパークから離れますが、プレミアショーのように人がプロジェクションマッピングの映像に合わせて動くという舞台やパフォーマンスが多々見られるようになりました。 それぐらい、今ではプロジェクションマッピングは身近な存在になってきました。 アニメの再現とは限らずに、現実でありえないような出来事を表現することができるのが、プロジェクションマッピングのいいところだと私は考えます。
だからこそ、この技術を上手く利用することが出来たら、子供たちや、世代を問わずいろんな人に楽しんでいただけるようなエンターテイメントが作れると思います。 そんないろんな人が楽しめるようなものを、私も作っていけたらと思います。
今年のプレミアショー公式HP http://www.usj.co.jp/onepiece/summer2015/
天使のくれた奇跡ダイジェストhttps://www.youtube.com/watch?v=nH_64yPj39Q&spfreload=10