みなさんは少し前に流行った「Waifu Labs」というものをご存知でしょうか。
これは、2019年7月上旬にアメリカ・ロサンゼルスで開催された「Anime Expo 2019」に出展して話題となった「Waifu Vending Machine(俺の嫁自動販売機)」のシステムで、開発したSizigi Studiosによって無償公開されています。 俺の嫁自動販売機とは名前の通り、質問に答えていくことで自分好みの女の子(いわゆる俺の嫁)をAIが自動で生成してくれるものです。
このように複数の似たような女の子のイラストが出てき、好きな顔、好きな髪型、好きな絵柄を選び自分だけの女の子を生み出してくれます。 どれもAIが生み出したとは思えないクオリティで人間が描いたイラストのようです。
このAIは美少女イラストを大量に自動生成する「These Waifus Do Not Exist」のものを流用しているそうです。 複数のアニメ、ゲームキャラクターからパーツを取り出し組み合わせて1人の女の子を生み出します。そして、「These Waifus Do Not Exist」もまた、実在しない人間の顔写真を生み出すサイト「ThisPersonDoesNotExist.com」の技術を用いています。
このサイトは、Generative Adversarial Networks(GAN)というAIアルゴリズムを使用しているとのこと。これはディープラーニングにおいて、生成ネットワークと識別ネットワークの2つを競合させてトレーニングするものです。
たとえば猫の写真を認識して学習を行う場合、まず生成ネットワークが猫のように見える偽の画像を生成。次に識別ネットワークが猫の写真を本物かどうか判別するという過程を繰り返す。前者はより精度の高い猫画像を生成し、後者は偽物の猫画像を見分ける能力を高めていく。あたかも「偽造者と警察」のように腕と眼力を磨き合うわけです。
このAIを使えば今までの人気キャラクターからいいところを取り新たにいいキャラクターを生み出すことが出来ますし、それを元に人間が加筆すればキャラクターを1から考えるより簡単になると思います。この先の未来アニメやゲームなどにこの技術がどう使われていくのか楽しみです。