G23031 バーチャルシンガー

私が今回調べたバーチャルシンガーは「がくっぽいど」、そのイメージキャラクター「神威がくぽ」だ。

「がくっぽいど」は2008年に株式会社インターネットから発売された。当時、YAMAHAが発売していた音声合成ソフトウェアの第二世代「VOCALOID2」においては、初めての男性の声を元にした音源だ。

開発を始めたキッカケは、同じソフトウェアを用いて開発された「初音ミク」の大ヒット。しかし、初音ミク等は「声優が演じている架空のキャラクターに歌わせる」特徴に対し、がくっぽいどは「実在のアーティストの声をリアルに再現する」ことを目指して開発されたという。

そのため、この「がくっぽいど」の声を担当したのは、有名なシンガーソングライター「GACKT」。評価としても、初音ミクなどのキャラクター・ボーカル・シリーズと比べ、声質や歌い方が実際の人間に近いと評されている。

この「がくっぽいど」のイメージキャラクターとして、「神威がくぽ」が存在している。

名前の由来は「GACKT」の旧芸名「神威楽斗」から取られており、キャラクターデザインは「ベルセルク」などを執筆していた有名漫画家「三浦建太郎」。GACKT本人がベルセルクの大ファンだったことからオファーされた。尚デザインを依頼する際、「自由にデザインしてほしいが、目だけはGACKTにしてくれ」とお願いしたという。デザインのイメージは「電脳和装」であり、着物と軍服が融合したような衣装に、楽器の刀を腰に携えている。髪の毛が紫色なため、初音ミクの定番アイテムがネギということから、定番アイテムは「ナス」にされている。

発売当初は、当時まだ珍しい男性ボーカロイドだったことに加え、GACKTが声を担当していることが反響を呼び、ニコニコ動画にカバーをはじめ、オリジナル楽曲も数多く投稿された。更に、ボーカロイドの楽曲が原作の小説内でも、登場人物として多くの作品に登場している。ただ初音ミク等と比べて知名度は低く、比較的マイナーなバーチャルシンガーであることは否めない。

しかし、その唯一無二の声質とキャラクター性は独自の魅力を発しており、これからも根強いファン達によって支えられていくだろう。

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