【G-12010】ARの効果とカードゲーム

今回、【THE EYE OF JUDGMENT(アイ・オブ・ジャッジメント)】というゲームを紹介したい。

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2007年10月25日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売された、テレビゲームとトレーディングカードゲームを融合させたAR機能付きのPS3用ゲームだ。
ゲームデザインは『デュエル・マスターズ』などのカードゲームを製作したウィザーズ・オブ・ザ・コーストが行った。
カード自体はタカラトミー、アッパーデックなどから出ている。
現在はサービス停止しているが、オンラインで世界中のユーザーと対戦することができる。
また、続編が2010年3月4日に【THE EYE OF JUDGMENT 神託のウィザード】というタイトルで、PSPで発売されている。
続編は本物のカードではなく、デジタルデータのカードで戦う方式になってしまっている。

1つの商品の中に、ゲームソフト ゲームディスク、1つの商品の中に、ゲームソフト ゲームディスク、PLAYSTATION Eye、カメラスタンド、プレイマット、スターターデッキ(カード30枚入り)、操作カード4枚、ブースターパック1袋(ランダムでカード8枚入り)を同梱している。
ゲームプレイ自体はこの商品のみで可能で、9,980円。
追加購入のブースターパックはカード8枚入りで399円。
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このゲームは、かなり従来のカードゲームらしさを残している。大会なども存在した。

ルールを簡単に説明すると、3×3マスのフィールド上でプレイヤーが交互にカードを出し合い、クリーチャーのバトルを通して、計9マスのうち、5マスを先に占領したプレイヤーの勝利となる。
一見するとシンプルだが、各クリーチャーが持つさまざまなスキルにより、奥深く戦略性に富んだバトルを楽しむことができる。

カードはクリーチャーカードとスペルカードによって成り立っている。

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クリーチャーカードとは…
場にクリーチャーを召喚するためのカードで、フィールドの占有に加えて敵クリーチャーへの攻撃や味方クリーチャーの援護などカードごとにさまざまな効果を発揮する。
クリーチャーカードには属性があり、相性によって攻撃を受けにくかったり、与え辛かったりする。無属性のカードも存在する。

スペルカードとは…フィールド反転、マナ獲得、属性指定の攻撃などさまざまな特殊効果を発揮するカード。
(マナ…クリーチャーカードが行動を起こすのに必要なポイントのこと)

合計30枚のデッキをプレイヤーはあらかじめ作成し、PLAYSTATION Eyeで読み込み登録しておく必要がある。
PLAYSTATION Eyeは、毎秒120フレームの画像の読み込みが可能。カードの細かい動き、向きなどをリアルタイムに把握する。

ゲーム開始前に両プレイヤーとも山札からカードを5枚引き(ドローカード)、最初の手札とする。手札に不服がある場合には一度だけ手札の引きなおしが出来る(マリガン)。

対戦はターン制となっており、各ターンは、ターン開始・アクションフェイズ1・アクションフェイズ2・ターン終了の流れで進む。
各プレイヤーは、自ターンのアクションフェイズ2でクリーチャーの新規召喚を行う事でフィールドを占領し、ターン終了時にフィールドを5つ占領していたターンの勝利となる。

ターン終了時にどちらかのプレイヤーがフィールドを4つ占領している場合はチェックがコールされる。
その為、チェックされた側は、コール直後の自ターン内で相手クリーチャーを倒せないと敗北がほぼ確定するが、あくまでも、ターン終了時にフィールドを5つ占有していた時点で勝利である為、その後の相手ターンで新規召喚が為されなかった場合はそのままゲームが継続し、相手が5体目を召喚する前に相手クリーチャーを一体以上倒す事が出来れば、問題なくチェック解除となる。

(他にも、同じカードNOのものは3枚までしか入れることができないなど、様々なルールがある。)

コンプ癖のある人たちに対する受けも良さそうという印象を持ったが、このゲームがあまり流行ら無かった理由としては、
①高価だったPS3というプラットフォームで、ユーザーが少なかったこと
②付属品が必要なため、商品自体が高価だったこと
③デッキを強化するために、断続的な投資が必要なこと
④その上、カードの読み取り方式が粗い2次元バーコードに過ぎなかったため、画像共有などで容易に複製が可能であったこともカードの販売不振に繋がったこと
少なくともこの4つが考えられる。

今まで私は、カード+ARというものの存在意義について、疑問を抱いていたのだが、実際にマーケティングしてみると、非常に興味深い。
ここまで調べて私は、やはりバトル
ものは燃えるな、と感じた。
なにより、バトルの、迫力が求められる部分にARがきっちりと当てはまっているのだ。

youtube
http://www.youtube.com/watch?v=lAkCci2xwKM
wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/THE_EYE_OF_JUDGMENT
・公式サイト
http://www.jp.playstation.com/scej/title/eoj/
PLAYSTATION Eye公式
http://www.jp.playstation.com/ps3/peripheral/cejh15007.html
・紹介サイト
http://graffitixguys.jugem.jp/?eid=55
・なぜ売れなかったのか
http://docseri.hatenablog.jp/entry/2012/04/15/163629

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