初音ミクと鼓童のコラボレーションライブ映像を見て。
初めに。
鼓童とは?
伝統的な和太鼓を使ったプロの和太鼓集団。
1981年に設立され、2001年のノーベル平和賞100周年記念コンサートに参加するなど
日本だけでなく世界各国で活躍している。
初音ミクとは?
クリプトンフューチャーメディアから販売されている音声合成・デスクトップミュージック(DTM)用の
ボーカル音源、およびそのキャラクター。日本だけでなく世界でも愛される
バーチャルアイドルの一人。
伝統的な和太鼓と先進的なバーチャルアイドルのコラボはとても面白く感じた。
和太鼓の生の音とあらかじめ作られていたミクの歌声
タイミングを間違えばとんでもないライブになってしまうだろう
綿密なリハーサル、楽器演奏の鼓童メンバーやバンドメンバーの解釈、初音ミクの動きを演じた女性
それぞれの思いをこめられたすばらしいライブだった。それぞれの人間が協力的で、より成功させようと
思っているからこその成功だと思った。
伝統的な和太鼓の演奏集団『鼓童』。世界各国でも活躍しているが、私は正直知らなかった。
それはおそらく日本人の伝統的な部分に見向きもしなくなった傾向に関係しているものと思う。
一方で、初音ミクは先進的な技術で、日本であれ世界であれ若者は先進的な技術に興味を持つ。
古いものにはあまり興味を示さない。そこで、この伝統的な文化と先進の技術とのコラボレーションが
伝統的な文化に興味を示す若者を生み出すきっかけになり、伝統的な文化に重きを置いている人にとって
先進的な技術に興味を示すきっかけになるだろう。その点において、とてもすばらしいことだと思った。
ライブにおいて、初音ミク単体のライブ映像はどちらかといえば
ライブ用に作られた映像を流しているように見えた。
しかし、このコラボライブは初音ミクをいかに等身大に映すか
動きをどれだけ人間に近づけるかに重きを置いていて
モーションキャプチャーを用いて踊ったり、太鼓を叩かせたり、モーションキャプチャーだからこその
動きだったと私は思う。バーチャルアイドルが等身大で歌う、踊るというのは
私の理想の中の理想なので、見ていてとてもときめきを感じた。
これから柔軟な考えで、伝統的な文化と先進の技術がつながって
より長く伝統的な文化が伝えられていけばいいなと思う。