クリエイティブ・コモンズ。耳にはするがいまいち理解度の低い単語だろう。
クリエイティブ・コモンズは作品の利用と流通を図ろうとする活動の名前であり、またその活動を行ってる団体の名前でもある。本部は米国にあり、米国以外にも50を超える国や地域で活動しているのだ。
そもそもの話は著作権保護法にまで戻る。著作権保護法は簡単に言うと、すべての著作物は創造された時点で著作権が発生し、著作者以外がその著作物使ってはいけないという法律だ。要は作者の作った作品の模擬品、あるいは完全なコピーをばらまいて制作意欲を削がないように誕生したものだという。
だが、世の中にはフリーで使用できるBGMや画像がある。実際私もお世話になっている。これらから鑑みるにすべての作者が自分の作品を使ってほしくはないと思っているわけではないのが推測される。これらを解決に導くのがクリエイティブ・コモンズなのだ。クリエイティブ・コモンズは、作者の決めた条件下において自由に使ってもいいよという制度なのだ。
クリエイティブ・コモンズには4つのマークがある。
それぞれBY(表示),NY(非営利),ND(改変禁止),SA(継承)といい、これらを組み合わせて6通りのライセンスができるのだ。
著作者の示したライセンスに従えば、自由にクリエイティブな活動ができる。
先日、ヒップホップを絡めた著作権についてのビデオを見た。
要点を言うと、DJと呼ばれる者たちがお気に入りの音楽のお気に入りの部分を録音し、つなげてアレンジを加えたり、それらに自身の語りを入れてみたりするのがヒップホップだ。これらはビートジャックやリミックスなどと呼ばれていて、いずれも他人の著作物を使ったもの。だが、海賊版と違うのは好きなものに対して敬意を示し、新しい著作物へと変えることだ。勿論、許可をとっていなければ著作権侵害だ。しかし、この新しいクリエイティブな活動は簡単に潰されていいものだろうか?そこで、助けになるのがクリエイティブ・コモンズだというわけだ。
まだまだ浸透しきっていないクリエイティブ・コモンズだが、浸透していけば様々な新しい著作物が生まれていくことだろう。そしてまた、それらを巡って新しい法律や新しい活動団体も出てくるに違いない。元々リミックスやサンプリングで作られたノリの良いサウンドが好きな私にとって、クリエイティブ・コモンズはものすごく未来のある活動だと思った。
参考サイト
クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
https://creativecommons.jp/
ライセンスアイコンもこちらから。