自然言語処理とゲームの可能性について GD19048

アップルのSiriやマイクロソフトのCortana、アマゾンのAlexaといったAIが当たり前に日常に存在するようになった今日、音声認識も同じく私たちの生活に当たり前に根強く技術となりました。

前述のようなアシスタントAIの中核を成す技術が「自然言語処理」です。

まず私たち人間が普段話す言葉を自然言語と呼び、コンピュータが認識している言葉をプログラミング言語と言います。
この間には大きな隔たりがありますが、それは自然言語の持つ「曖昧さ」が原因です。

人間は曖昧な言葉のやり取りでもお互いに意味を認識することが出来ますがコンピュータははっきりと定義付けされた言葉以外を理解することはできません。

つまり、コンピュータが自然言語をそのままの状態で理解する事は不可能であるということです。

しかし今日、Siriに話しかければ簡単に会話ができます。
これは機械可読処理というコンピュータ専用の辞書のようなものとコーパスという言語の大規模なデータベースを深層学習させ、形態素解析や構文、意味、文脈解析などの処理を経て自然言語をコンピュータが理解できるように処理しているからです。

さて、ゲームの話に移ります。
ゲームに関わるAIでは既にプレイヤーの行動にリアルタイムで反応する技術が確立されています。
格闘ゲームのオフライン戦闘などがそれです。
もし、この技術に自然言語処理の技術を組み合わせて導入する事が出来たらどうなるでしょうか。

プレイヤーとNPCの会話により物語の結末が遷移する、より没入感に溢れるゲームが生まれるのではないでしょうか。

ゲームをプレイする中で重要な事の一つにプレイ中にプレイヤーに自分はその世界観の登場人物であると錯覚させる程の没入感があります。
没入感を高めるために今まで様々な技術が発展してきました。

フォトリアルなリアルタイムレンダリングが実現するオープンワールドゲームなどはビジュアル面の没入感を大幅に向上させました。

私は自然言語処理と深層学習の技術をゲームに導入できたら「ゲームの世界観の中に住んでいる人たちと話す」という夢のような事が実現するのではないかと考えています。

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