G23021バーチャルリアリティーの可能性について

VRとは、コンピュータ技術により、現実のような仮想空間で、あらゆることを体験できるものです。様々な人が同じ空間、同じ感覚を体験して感想を共有することが可能であり、ゲームやエンターテイメント以外にもビジネス、コミュニケーションの場としても活用されています。そしてVRは発言がしやすく、交流することへのハードルが低いです。今回私は、そんなVRを教育の場で活用できないかと思い事例を調べました。

現在のVRの活用例の中にも既に、中々実際には見ることのできない動物や美術品に触れる機会をVRを通して作るなど、体験型の機材として使用されています。この例から私は、相手の気持ちを考えることの大切さ、難しさを子供大人問わずにわかりやすく伝えることを今後できるようにしたいと思いました。視力や色彩感覚、身長の高さによる目線の変化、目の前にいる人から見た自分など、自分一人の肉体だけでは生涯見ることがないであろう景色を幼いうちから体験したりするのにVRを活用するのは子供の成長の一つのきっかけにできるのではないかと思いました。

もう一つのVRの活用例として、医療機関で使用されているVRの中に、幻聴の症状がある方の感覚を疑似体験するというものがありました。それが完璧な再現であるかというのももちろん大切ですが、限りなく本当に近い感覚を体験できるというのは、分からないから知らないままでいる、ということを減らす第一歩としてとても素晴らしいものだと思いました。

自分の経験だけでは想像もつかない他者の思考や目線などをリアルに体験し、痛みや楽しさなどを共有することで、理解できない相手の気持ちがあったとしても、頭ごなしに否定したり無下にしたりといった悲しいことをしてはいけないのだと、無邪気な子供たちに早いうちから伝えていきたいです。

他にも、VRはコミュニケーション用のツールとしても活用されています。子供大人問わず人との交流を苦手とする人はかなり多いように感じます。このことから教材としてのVR活用のもう一つの可能性として使用できるのではないかと思いました。アバターを通して人とコミュニケーションをとっていくうちに人との話し方や人との交流の楽しさなどを理解させていきたいです。 保護者、教員の目の届く範囲で監視していないと危ないところが課題点ではありますが、VRなどのバーチャル技術には現代を生きていくのならば早い段階で触れておいたほうがいいと思いました。

エンターテイメントのツールとして私たちに広く認知されているVRはかなり身近な存在になってきたように感じます。しかし医療、教育で活用されるVRはまだまだ認知度が低いと思いました。たくさんの人々の心を豊かにする教材としてのVRはもっと、バーチャルとリアルをつなぐコンテンツとして多くの人たちの間で広まってほしいものです。

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