今回の題材は「ご当地キャラ」であるが、ただキャラクターを淡々と紹介するだけでは面白くないので、マルチタレントとしてメディア出演歴も豊富なキャラクターにスポットを当ててみようと思う。
有名なご当地キャラといえば、やはり”ふなっしー”や”くまもん”である。
これらのキャラクターはテレビにも出演し、その存在を世の中に浸透させてきた。
元々は地域起こしなどを目的に作られたご当地キャラは、都道府県ごとに様々なキャラクターが存在し、その中には存在こそ知られているものの県や市からは非公認のキャラクターも存在する。
その中で、私が今回スポットを当てたのが、兵庫県尼崎市の非公認ご当地キャラ(兵庫県一部では公認)の、”ちっちゃいおっさん”である。
設定は尼崎出身の45歳の中年男性。進学校・スポーツ強豪校として有名な兵庫県西宮市に位置する私立報徳学園高等学校出身である。
本名は「酒田しんいち」だが、子供達に小言を言って回る事から「ちっちゃいおっさん」と呼ばれるようになった。
職業は無職なのだが、子供達への愛情が深く、道徳心に満ち溢れた性格をしており、街の子供達から大人気である。
だが、カラオケとお酒、そして、競艇、競馬、競輪などのギャンブルが大好きである為、妻のみづえ(ちっちゃいおばはん)によく叱られており、イベント会場へちっちゃいおっさんと共に出席すると、夫婦漫才のような掛け合いを披露する事もある。
ちっちゃいおっさんの座右の銘は、「笑う門には福来たる」と、「徳を以って特に報いる」で、子供達がそんな大人になれるように、と自腹で全国を飛び回りPR活動をしている。
各所から任命されている肩書きは幾つかあり、
・そのだけいば応援大使(兵庫県庁)
・ひったくり予防大使(兵庫県警察)
・母さん助けて詐欺撲滅アドバイザー(荻窪警察署)
・津波防災ひろめ隊(内閣府)
(公式HPから引用)
などであるが、市からのバックアップは無い。
ちっちゃいおっさんはメディア出演歴も豊富で、NHKの教育番組やバラエティ、またCMなどにも出演している。
このように、知名度はあるのだが尼崎市は完全にちっちゃいおっさんを非公認としており、いつか公認ご当地キャラになる事がちっちゃいおっさんの夢らしい。
地元を全国へPRし、必死に頑張っているキャラクター達が非公認である事は少なく無い。ゆるキャラが世の中に浸透し、沢山のゆるキャラが誕生した今、市からのちょっとしたバックアップだけでも取れるような制度が1つあれば、ゆるキャラ達はもっと地域起こしに貢献し、栄えていない街がどんどん華やかさを帯びていく。
ゆるキャラ達の活動で、この先日本はどのように変わっていくのだろうか。今後の活動に、期待したいと思う。