●脳をハックする!
一見サイコな試みに聞こえるが、実際にそれは可能だ。
※アメリカ国防高等研究計画局。(DARPAダーパ)は災害時に瓦礫の下を昆虫に探索させる「CyberRoach」サイバーローチという計画を進行中だ。
自然災害の直後は一秒たりとも無駄にはできない。地震で倒壊したビルや瓦礫の下に埋まった生存者を見つけるために緊急救助隊が使える時間は非常に限られている。そこでノースカロライナ大学で生体電気エンジニアリングを研究するあるアルパー・ボズカート氏は思いもよらないコミュニティーから救助隊員を募った。
※アメリカ国防総省の機関。国家の安全保障の観点から情報を収集・分析し、政府首脳に報告し、全地球測位システムのGPSを作った政府機関。
●サイバー・ゴキブリ
ゴキブリ。それは脅威の生命体。3億年前から彼は存在し、めくるめく地球環境の変化にも柔軟に対応して来た。まさに「生きる化石」である。普段できれば関わりたくないであろう超虫のスペックをこの機会にご紹介したい。
彼らの種を残そうとする雑草魂は凄まじい。寿命は品種にもよるが平均して1年から2年ほど。その間に5個の卵を産み、その中には15〜40匹の幼虫がいる。生涯で75〜200匹の子供を残すのだ。次に彼らの体内に共生している微生物により、排泄物を捨てずに蓄積し、それをエネルギーに変える力を持っているため、少ない食物で生き延びられる。酸素がない水の中でも小一時間息を保っていられるし、体の厚さ1/4の隙間でも通り抜けられる。これは虫の特性だが頭部を切断されても生きることができ、患部にそれをくっつければ再生する。もはやエイリアンだ。生命の危機に瀕するとIQが300になり飛べるようになる。人間の東大生でもIQは140ほどだ。本来彼らは自分に羽があることに気がついていないらしい。そしてこれが任務を遂行するに当たって重要なことになるがヒトの放射能の致死量の100倍もの耐性があるという点だ。以上のことより彼らはかなりタフ隊員になることはお墨付きである。
●「CyberRoach」の試み
マイクロチップを搭載した小さなリュックサックを隊員に背負わし、リモコンを使用し方向を指示して目的地を目指す。その座標を管理者に送信する。隊員は触覚に電子回路が取り付けられており、それから発せられる微小刺激を感知し、自身が「壁に当たった。方向を転換させよう」と錯覚させることで隊員の進路を操作する。それに使用されているのはマイクロソフトから発売されている「Kinect」キネクト。これはジェスチャー・音声認識によって操作ができるデバイスだ。2010年11年20日に日本でKinect for Xbox 360が発売されており、モーションキャプチャーで操作できる体感型ゲームがある。キャッチコピーは「カラダまるごとコントローラー」。Kinectによって隊員が進むべき道をプログラムし、マッピング技術と上記の無線周波数技術を組み込むことにとって地図作成が行える。CyberRoachではゆくゆくはゴキブリに通信装置を取り付けて、閉じ込められたり、怪我をした人と会話ができるように開発を進めている。
●余談:志願者募集
世界初の商用サイボーグ。RoboRoachキットを使えば自宅のゴキブリを訓練できる。値段は約1,7600円。オンラインのビデオを見ながら手術を行う。バックパックの重量は4.4gmで各バッテリーは1ヶ月以上持つそうだ。
手術キット
リモートコントロール用の無料iOSまたはAndroid 4.3+アプリケーション
Bluetooth Roboroachバックパックコントロールユニットとバッテリー
電極セット×3 ローチェ・テラリウム ピンセット
鉗子(止血) ルーペ 低温ホットグルーガン
ホットグルースティック Qチップ サンドペーパー
ロックタイトスーパーグルー ポプシックスティック パテ
解剖はさみ 小麦粉 針 爪楊枝
RoboRoach