【G12010】私のデジタルデザイン手法

クラウドファンディングとは、不特定多数の人がインターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、
群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。
フェイスブックなど、口コミ機能を備えたソーシャルメディアの普及に伴って台頭してきた。
クラウドファンディングのモデルは必然的に多様な関係者を伴う。
その中には出資されるアイディアやプロジェクトを提案する人々や組織、その提案を支持する「群衆」も含まれる。
なお、クラウドファンディングはプロジェクトの首唱者と「群衆」を引き合わせる組織(プラットフォーム)によって成り立っている。

以上がクラウドファンディングの概要である。
ここまで調べて疑問に思ったのは、寄付とどう違うのか?ということだ。

クラウドファンディングは寄付に比べ、
①目標金額 ②現状での達成率 ③その他の出資者・協賛者が何人いるのか ④最終的な目標
が明確なため、出資する側が支援してあげたい!という気持ちを持ちやすく、達成までの経過の透過性が高いため、達成したときに一緒になってやった!と思わせてくれる。

クラウドファンディングの面白いところは、動機は共感や賛同で、寄付に近い場合も多いのだが、購入や出資というプロセスが入ることで自動的に「権利」という投資に近い心理がうまれることだ。
また、ゲームのような感覚もあるだろうと感じた。主催者はリーダー、同じく支援している人たちは仲間で、大勢の人を巻き込めば巻き込むほど、ゴールへと到達しようとする心理が強く働くと考えられる。
その中でさまざまな交流や意見が生まれ、最終的なプロジェクトの成功率も上がるだろう。

今回取り上げるのは、Anipipoという、購入型のクラウドファンディングだ。クリエイターにとって一番大切なものはお金ではなくファンである、という理念の下、
「アニメーションに関連するコンテンツ企画を持っているクリエイター」と「世界中のファン」を繋いで、オンライン上でプロジェクト実行に必要な資金を集める仕組みを提供している。
利益分配型や利息型の資金調達方法とは違い、プロジェクトオーナー(起案者)が何らかのリワード(お返し)を提供し、それを購入することで支援を行う「購入型」のサービスだ。
アイディアを掲載する時に同時に目標金額と応募期間が定められ、応募期間内に目標金額を達成することでプロジェクトが成立となり、集まった金額の85%が支援金としてアイディアを出した

人間に支払われる。残りの15%はAnipipoが手数料として徴収する。
この目標金額を達成することで初めてお金の決済が行われる。

このシステムを利用することで、製作者は資金はもちろん、根強いファンを得ることができる。出資者は自分も作品を創る一員になったという満足感を得る。

私は、まったく無名の個人が創作したWEB漫画や小説を見たり、ゲームをプレイことが趣味だ。そういった人がやっているツイッターなどを見ていつも応援している。
そういったものの多くはマイナーなので、ファン心を他人と共有できる機会は多くない。その分、そういったファンと会話ができるとまるで世界が色づくかのように感じる。
しかし、あまりにもわざとらしく人間がつながってしまうと、それはまた別の苦しさを生みかねないのではないか。私は人間の生きる場とはコミュニケーションの場であると考えている。
オタクという人種+クラウドファンディングという形態が、クリエイターとファン達がごく自然な心地よさで触れ合える距離、関係を生み出しているとしたら、みんながハッピーになれるだろう。

アメリカでは、ベンチャー企業への出資のみならず、ミュージシャンのアルバム制作資金調達などに広く使われており、資金調達手法の一つとつしてポピュラーなものになっている。
日本でも、CAMPFIREやREADYFOR?、そしてMotionGalleryなど、クラウドファンディングのプラットフォームは増加しているものの、まだまだ一般的な知名度は高いとはいえず、一時的な話題づくりに使われることも多い。

デジタルデザインをする上でSNSはもはや欠かせないものとなっている。
今まで、クリエイトする人間にスポットライトがあたっていたところを、その作品を見るユーザーたちが何らかの形で参加し、交流することを私はもっともっと自然に行えるようにしたい。

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