現代社会の抱える大きな病として問題になっている「うつ」。
世界的に見てみると2015年での段階では累計3億2200万人に上るという報告書を世界保健機関(WHO)が発表しています。
日本に注目して見てみると約506万人、人口比にすると4%の人がうつ病と言われています。
また、一生のうちに一度でもうつ病を経験したことがある人はおよそ7人に1人だと言われています。
これは治療を受けた人の数ではなく、治療を受けなかった人の数も含まれています。
こう聞いてみると多くの人は思ったよりもうつ病経験者が多いと感じるのではないでしょうか?
少なくとも私はそう感じました。
年度の違うデータになってしまいますが、日本における令和2年度の自殺者を調べてみると21,081人にも及びます。
毎年そんな人数が自ら命を絶ってしまうのかと驚きますよね。
そんな日本でなぜカウンセリングが普及しないのでしょうか。
日本でも学校にカウンセリング教室を置いていたり、学校生活や家庭環境についてのアンケートなど、何もしていないというわけではないのです。
なぜ心の不調を持つ生徒がカウンセリングを利用しないのか?
気になって調べてみました。
調べてみて出てきたのは、単純に忙しくて行けない、通うほどの余裕がないということです。
カウンセリングは一回につき30~60分程度の時間がかかります。
また、それは一回で治るというわけではないので何回も通い時間をかけて治していくということが必要になります。
しかし、仕事や学業が忙しい人にとってカウンセリングの時間を捻出したり、カウンセリングルームに通ったりするのは負担になり「行きたくないなぁ」と感じるきっかけになります。
とくに思春期で他人の視線や行動に敏感な年頃の生徒だと、「カウンセリングルームに行った事が友達にバレて距離を取られたらどうしよう」「カウンセリングルームに行ったら親や先生に心配をかけるのではないか」
という不安や心配のために、利用したくてもできないということがあります。
では、どうすれば行きやすくなるのか。
私はメタバース上でのカウンセリングを提案したいです。
メタバースとは仮想空間自体やそこでコミュニケーションが行われるサービスやプロダクト全般を示す言葉です。
現実世界の自分を仮想空間のアバターに託し、VRのヘッドセットを利用して(利用しない場合も)バーチャルオフィスやリモート会議、チャット、ゲームなどを行うことができます。
私はこのメタバースを利用することで少しでもカウンセリングへの敷居を下げ、普及を促進させることができないか考えました。
このメタバースを通じ、家でカウンセリングすることができるようになればスケジュール的にも行きやすくなる利点や外に出ることが億劫になってしまっている人も比較的行きやすくなるのではないでしょうか。
また、もう一つの問題点の「カウンセリングルームに行った事が友達にバレて距離を取られたらどうしよう」「カウンセリングルームに行ったら親や先生に心配をかけるのではないか」という点もメタバースの匿名性を利用することで
現実世界の誰にも知られずに悩みや不安を相談することができるのではないでしょうか。
今後、メタバースの普及に伴い仮想空間でのカウンセリングの使用率が増えることでカウンセリングをより一般的に多くの人が受けやすい社会になるのではないでしょうか。
参考
2015年はうつ病患者3億2200万人 WHO発表、10年で18%増2015年はうつ病患者3億2200万人 WHO発表、10年で18%増: J-CAST ニュース【全文表示】
「令和2年度 我が国における自殺の概況及び自殺対策の実施状況」(令和3年版自殺対策白書)を公表します「令和2年度 我が国における自殺の概況及び自殺対策の実施状況」(令和3年版自殺対策白書)を公表します (mhlw.go.jp)
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