【G-12010】情報社会とロボットの可能性

ロボットには、主に2つの種類がある。1つ目は【産業用ロボット】で、
もう1つは【パーソナルロボット】である。

産業用ロボットは基本的に作業効率をあげミスを減らし、人件費を削減するために存在しているが、パーソナルロボットは人を補助する役割を担っている。高齢化社会による労働力の低下は、今の日本に必ず訪れるため、前者に社会貢献度が無いかといえばそうではないが、当然が高いのは後者だろう。

まず紹介するのは、
【能動スコープカメラ】である。
これは災害時に初動し生存者を探し出すためのロボットで、かなり細長い。そのためヘビ型ロボットとも呼ばれる。人や大きな災害用ロボットが入れない場所にも行けるのが売りだ。
周りの毛が細動することで推進力を得て、太陽光で動く。動画で見た限り、視界が狭そうなので生存者の横を素通りしそうで若干不安だが、そのあたりはさらなる改良に期待したい。動き自体はキョロキョロしたりなど人間と大差ない。
asc.jpg

前にレポーティングした、葉っぱビジネスに雰囲気が似ていると感じたものもあった。
会津生まれの【遠隔操作除雪ロボット】だ。
まだ試作段階であるが、ポテンシャルは高い。
積雪の多い東北地方では、毎冬の除雪作業に大変な労力を要す。特に、高齢者や女性の除雪作業は体力的な問題だけではなく、転倒といったケガの危険も伴う。こうした負担やリスクを軽減するために、同ロボットでは、近年、普及が進んでいるタブレット型PCを使い、Wi-Fi通信による遠隔操作で除雪作業をする。ロボット本体には、前方カメラおよび周囲360度を撮影できる全方位カメラをついており、タブレット型PCの画面上に表示されるリアルタイム映像を確認しながら、簡単な操作で除雪作業が行える。
ay_aizuk_0329_fig01.jpg

また、ロボカップという人工知能をもったロボットの国際的ロボット競技大会が存在する。
目標は西暦2050年までに「サッカーの世界チャンピオンチームに勝てる、自律型ロボットのチームを作る」である!
ロボカップはもちろん観戦するだけでも楽しい。
Prijsvraag.jpg
だが、本当の目的は、人工知能における最新の研究結果を披露することで、ロボットは集団で共同作業を行える、ということを証明することだ。
ロボカップは、集合的知能の発生を研究し、一般的なロボット工学に対抗するように、1台の大型ロボットにとって実効困難な作業でも、チームでやれば効果的に処理できるかもしれない、という可能性を提供する場でもある。
prw_PI1fl_YAJ7BZ00-430x286.jpg

まるでミスを犯さないサイズの変更可能な人間を作り上げようとしているかのようであると私は感じた。

スタンリー・キューブリックが1968年に発表した【2001年宇宙の旅】には、【HAL 9000】という名前の人工知能がでてくる。この機械は、絶対に間違いを犯さないように設計されているが、同時に人間に嘘をつくように言われ、思い悩み、あげく電源を切られること(コンピューターにとっての死)を恐れ逆に人間を殺そうとする。

ここまでくると現状では大げさな話だが、人には嘘や効率の悪い手段をとらねばならない時がある。それをコンピューターがどこまで理解できるのか、非常時にどこまで協力し対応できるのか、それを示すことが今後の課題であろう。

http://gigazine.net/news/20121215-irobot-research-and-development/
http://www.robocup.or.jp/
http://ja.wikipedia.org/wiki/HAL_9000

http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1304/01/news067.html
http://www.astro.mech.tohoku.ac.jp/~keiji/papers/pdf/2013-IEICE-KEIJI-online.pdf ←一読の価値あり!

〒545-0003
大阪市阿倍野区美章園2-23-9
© OCA Digital Design Course All Rights Reserved.