【G12049】ITとおもちゃ

国際玩具見本市の「東京おもちゃショー」が3月22日,東京ビッグサイトで開幕した。会場では,昨年からブームになっている
ペットロボットや2足歩行ロボットなどのハイテク玩具が今年も大きな注目を集めており,主催の社団法人日本玩具協会は,
少子化傾向やおもちゃ離れの低年齢化という厳しい環境の中,ハイテク玩具によって中高生やヤングアダルトを取り込みたい」
と期待を膨らます。

日本玩具協会によれば,ペットロボットなどのハイテク玩具市場は2000年度に前年比3倍の150億円規模に達する見込みだという。
一方,玩具市場規模は1999年で8578億円,2000年が8579億円とほぼ横這い状態。玩具業界にとって,IT技術を取り込む
ハイテク玩具はまさに“期待の星”といったところのようだ。

そういった中IT、そしておもちゃ、ときいてわたしが真っ先に思い浮かべたのは幼児向けの「携帯電話型のおもちゃ」だ。ボタンを押すとドレミの音が
なるようなシンプルさだが、私も幼いころは所有しており楽しく遊んだものだった。
最近のものでは「ラブリーコミューン」という幼児向け携帯電話型のおもちゃをCMでよく見るので調べてみたところ、占いなどミニゲームができたり、
画面を指でなぞると声が出たりなどしてなかなか楽しそうだと思った。が、なんと赤外線で本物の携帯電話と通信できるおもちゃケータイが発売されているようだ。

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「スーパーメルプチM」という。
株式会社バンダイが2005年12月17日に発売したもので、主に7歳~9歳の女児をターゲットにしておりハムスターの絵が描かれた可愛らしいデザインになっている。
このおもちゃでできる遊びはゲーム・運勢占い・クイズ遊び、
内蔵されているハムスターのキャラクターとメールの交換やお話、
メルプチシリーズと赤外線通信でメール交換、
モノクロでの写真撮影、アラーム機能に着信メロディの作曲までできてハイテクである。そこに加え、おもちゃでは初となる、
赤外線通信を使用した本物の携帯電話とのメール交換ができる!
ただし携帯電話との赤外線通信は約10~15cmまでとあくまでもおもちゃという仕様になっているようだ。

そしてさらに「muPass」が搭載されており、携帯電話を経由して、着信メロディや写真を飾りつけるフォトフレームやスタンプのデータを「スーパーメルプチM」に転送することがでる。

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「muPass」とはサミーネットワークスが開発したシステムで、携帯にダウンロードした音声やデータを、
赤外線通信機能を利用してその他の電化製品にコンテンツ転送して使用することのできるシステムである。
muPassを利用すれば、携帯電話の音声データを、専用チップの搭載された電子機器の呼び出し音などとして使用できる。
たとえば家電製品のブザーやおもちゃのサウンドなどに好きな音や音楽を登録して鳴らすことができるようになる。炊飯器に登録してご飯が炊けるたびにウルトラソウルが
鳴るようにしていけば人生が楽しくなるような気がする。

メルプチMで最新のJ-POPやテレビ・アニメなどの着信メロディを楽しみたい場合にも、「muPass」のサイトにアクセスすれば、月額315円で2000曲以上のラインナップの中から、
データをダウンロードして最大12曲までそれに転送することが可能。要領は少ないがまるでウォークマンのようだ。

ちなみに携帯電話との赤外線通信をするには専用アプリをサイトにアクセスしダウンロードすることが必要。そして通信にはパケット通信料がかかる。
こういうお金が発生するのは、おもちゃにとどまらないまさに本格的な携帯電話のようだが、小さな子供に持たせるとなるといささか不安であり、私としては気が引ける。

本体の値段は9,450円。はじめは高いように思えたがここまで多彩な機能が搭載されていているのであれば商品としては妥当に思う。が、子供に持たせるにはやはり高級すぎる。
私は、子供にはけんだまやおにごっこなどして遊んでほしいと思っているのできっと買い与えることはしないが、もらった子供はさぞ喜ぶだろう。

それよりも私はmuPassという機能に非常に興味を持ったのだが、今回のレポートで初めて目にしたもので、そこまでポピュラーではないように思った。
それはもったいない、ので、冒頭であげた中高生やヤングアダルト向けのおもちゃにももっと採用してはどうだろうか、汎用性は高いような気がするしこれをプラスすることで
おもしろくなるものがたくさんあるのではないか。音がでるものには全てだ。自分の好きな音楽というものにはいつでもふれていたいものである。

参考:http://www.bandai.co.jp/releases/J2005111501.htmlその他

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