手が不自由な人向けのマウス、大抵の人は一度は聞いたことや見たことがあるのではないだろうか。目のまばたき、声、足と様々な操作法で開発されている。
そんな中、新たにでてきたのは息でパソコン操作ができる「呼気マウス」。
これは昨年近畿大学の北山一郎准教授らによって開発された。ストロー状の管に息を吸ったり吐いたりすることでカーソルを上下左右に動かしパソコンを操作するという技術を開発し、それをマウスに取り入れた。企業と協力し、手が不自由な人でもパソコンやスマートフォンを操作できるよう現在実用化を目指している。
使用するときは、利用者にストロー状の管をくわえてもらい、吸う・吐くの二つの動作とその強弱によって操作を行う。強く吹くと左、弱く吹くと右、強く吸うと上、弱く吸うと下、というようにカーソルを動かすことができ、一瞬強く吹くと左クリック、強く吸うと右クリック、2回続けて吹くとダブルクリックができる。
一週間ほど練習すれば使いこなせるということだ。
これならば、操作するときとしないときの違いがはっきりしていて誤作動が少なくなるであろうし、なにより発想が面白いと思った。
しかし、手足が動かせない人がストローをくわえるという動作はやり辛いのではないかということと、使いこなすのに時間がかかるという点が気になる。特に使いやすさは、実用化する際なんとかクリアして欲しい。
マウス以外にも息での操作という技術は活用できないだろうか。操作の難しさを売りに、ゲームのコントローラーとして利用するのも案外面白いかもしれない。
こういった一つの技術、アイデアが発展し、広がりを持っていくことが理想だと思った。