よく関西の小劇団の公演に足を運ぶ私。
最近では、学校が休みになった隙を見て自分も公演に携わることがあり、一つの公演の舞台裏を見ることが普通となった今日この頃なのですが、舞台の表側しか観たことがないお客様にとって、舞台裏は未知の世界のようです。
舞台は、お客様からお金を払って観てもらうものだから、当然稽古もそれぞれの劇団の代表の厳しい声が飛びかることが多々ある(もちろん和やかな雰囲気の時もある)わけで、観る人によっては舞台裏を観るということは、あまりいいものではないかもしれません。
でも、そんな舞台裏の様子を、インターネットの動画サイト「YouTube」でアップしている小劇団があります。
この劇団はどんな劇団なのか?どんな役者がいるのか?舞台裏の楽しい雰囲気から厳しい雰囲気までリアルな様子を舞台の表しか知らないお客様や、これから役者になろうとしてる人たちに観ていただくことによって、劇団に興味を持っていただくことが、舞台裏の様子を動画としてアップする目的です。
動画を「YouTube」にアップすることによって、役者のファンが増えたり、今までの公演を観てきたお客様はさらにその劇団に興味を持つようになり、その動画を見て「観に行こう!」という新たなお客様も増え、またそのお客様から次の公演の役者が生まれるなど、結果は上々のようです。
また、この小劇団では「YouTube」での動画だけではなく、「ニコニコ動画」というサイトで公演の千秋楽後(打上げ中)などに生放送なども行っています。
こちらでは、本番中の裏話だったり、打上げで盛り上がる役者の姿を見ることが出来ます。
動画や生放送を見ている人のコメントが画面に流れてくるのが特徴的な「ニコニコ動画」。そのコメントは、役者も見ることが出来、コメントに反応する役者の姿をリアルタイムで見ることが出来る。
だから、コメントで役者に声掛けしたり、質問を問いかけたりすると、役者がそれに応じてくれることもあります。
舞台裏を見せるだけではなく、生放送を通じて、役者とファンが繋がる場を作っているのも、ファンにとってこの劇団の魅力かもしれません。
さて、本題の「現代社会のコミュニケーションスタイルについて」に話を戻すとしましょう。
現代では、ネットを通じて人と人がコミュニケーションを取ることが簡単な時代になりました。それは便利で楽しい反面、一歩道を外すと怖い一面もあります。
ですが、私はネットにのめり込み過ぎなければ、このようにネットの中で人と人とがコミュニケーションを取りあうのは全然ありだと思います。
現に私が演劇に携わるきっかけとなった、芝居の先生との出会いも、ネットを通じてでした。
私は、「YouTube」にアップされていた、芝居の先生が出演されていたパフォーマンスの動画を見て、先生の存在を知りました。
その後、ブログなどのコメント欄で会話するようになり、そこで「舞台観においでー!」と声を掛けられたことがきっかけで、現在に至ります。
このように、ネットで役者とお客様が繋がることで、舞台のお客様も増えるし、私のようにそれがきっかけで役者になる人もいるかもしれません。
そう考えると、ネットを通じてのコミュニケーションは宣伝のためにも必要だと思います。
ただ、忘れてはいけないのは、たくさんの人と繋がることが可能ということは、誰が見ているのか分からないということです。
公開する内容をよく見極めて、自分が危険なことに巻き込まれないように注意出来たら、現代社会のコミュニケーションスタイルは、かなり便利なものになると思います。