G-15016 デジタルデザインとは

僕はデジタルデザインとは緩く広く繋がるということが重要だと思う。
僕の最も好きなゲーム「ダークソウル」はその緩く繋がるという要素を体現していてなおかつ僕の中で最も正解に近いと思える。
例えばこのゲームのオンライン要素の一つに「メッセージ」というものがある、この「メッセージ」は自分の今いるマップ場にその名の通りメッセージを残すことができる機能だ、このメッセージはオンライン経由で不特定多数の同じマップにいるプレイヤー達も見ることができる、そしてこのメッセージは自由に自分の言葉を入力できるのではなく、特定の文面と単語を入力できる、この様にあえてプレイヤー達のメッセージの文面を縛ることでゲームの攻略への直接的なヒント(ここ敵の弱点は炎だなど)やプレイヤー同士を直接繋げる言葉(名前やID)などを制限しプレイヤー達を緩く気軽に繋げている。
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他にも「幻影」という要素がある、「幻影」はリアルタイムで同じマップをプレイしている他プレイヤーの姿がうっすらと現れるという要素でこのゲーム特有の要素だ。
この「幻影」には触れても何も起こらないし、しばらくすると消えてしまう、これだけ聞くとなんの意味もない要素に思えるがその「幻影」の動きを観察することでゲームプレイのヒントを得られることがある、そして同時にお互い直接干渉することなく緩く繋がっているのだ。
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もちろんこのような要素や機能が不要だと言うプレイヤーもいる、それも間違えではない、世界には様々な人達がいて、それぞれが全て正解なのだから。
たしかにこのゲームは緩く繋がる要素はたくさんあるが直接的に繋がるという要素が非常に弱い、このゲームは他プレイヤーと協力して冒険をすることもできるゲームなのだが他プレイヤーと協力すると制限時間が設けられその制限時間がきてしまうと強制的に協力していた他プレイヤーとの接続が途切れてしまうのだ、さらには1度一緒に冒険をしたプレイヤーと再びオンラインマッチングしようとしてもあえてマッチングがし辛くなるようにされている。
しかしそれも開発側が仕込んだ要素で1度出会ったプレイヤーともう1度会い辛くするためにあえてそのような仕様にしている、これはプレイヤーを一期一会のような状態にすることで一つ一つの出会いを大切にさせようという考えで仕込まれている、なのでこの要素を否定するのはそもそもこのゲームが向いていないのだろう。
このようにしっかりとコンセプトという土台を大事にしつつその上に納得のできるクオリティのモノを産み出しているのは素晴らしいことだと思う。
なので僕の中でのデジタルデザインそのものの正解は「緩く繋がる」まさにこの「ダークソウル」というゲームが体現していることだ、過剰すぎる繋がりはトラブルの元にもなるし面倒になった時の切り離しが難しい、ゆったりと緩くそして気軽に繋がることが大事だと僕は考える、そしてこれから僕自身がこんなモノが作れるように成長していきたい。

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