今回、新たな音楽配信サービスを提供しているソーシャル音楽コミュニティ”Beatrobo(ビートロボ)”から、これからの音楽販売について考えようと思う。
今、CDではなく音楽ダウンロードサイトで曲を購入する方法が主流になってきている。だが著作権管理が厳しい時代であるため、その曲に興味がある人しか購入せず、曲が他の人に拡散していかない。売り上げを伸ばすための著作権管理が、販売が伸びない一因となってしまっているのだ。
そこで Beatroboが開発したものが、スマホ専用の楽曲交換デヴァイス、「プラグエア」だ。
スマートフォンのイヤホンジャックに挿すと楽曲リストをインストールすることができ、専用アプリに保有する自分好みの楽曲リストをこの「プラグエア」を経由して他人とシェアすることもできる。他人の楽曲リストは決められた長さを一定期間視聴することができ、気に入れば購入するという流れになっている。
条件付きで曲を共有できるようにすることで、その曲の販促に役立てているのである。
ただで曲を複数の人が共有してしまうのを防ぎ、且つ曲を友達同士で広めていってもらえるこの手法はなるほどと思った。近い将来この「プラグエア」が主流になっていくことだろう。
しかし、だからといってこれからの時代、CD(レーベル)が廃れていってしまうとは思わない。
音質の違いなどももちろんあるが、CDだからこそできる工夫もあるからだ。
例えば、幻想楽団Sound Horizonが出した「ハロウィンと夜の物語」というCD。タイトルの通りハロウィンの曲だ。このCDのジャケットはチェンジカードになっており、角度を変えて見ると子どもたちの昼の様子や、夜の仮装している姿をみることができる。歌詞カードもこだわって作られており、暗い場所で見ると歌詞が光ったり、カードのどこかにメッセージが隠されていたりする。
このようなその曲にあわせた工夫を施せば、ダウンロードして聴くだけでなく、CDを購入しようとする人が増えるのではないだろうか。