G12021*アイトラッキングの可能性とデザインへの応用

 アイトラッキングとは、心理学や認知科学などの研究分野で用いられる、ユーザーの顔や眼球、角膜反射を赤外線でとらえて、視線をトラッキング(追跡)する科学的な手法のことです。
アイトラッキングの技術を用いることでユーザーの視線がどこに向けられているか、どのポイントを注視しているかを科学的に分析することでアクセス解析やユーザーインタビューでも抽出出来ないユーザビリティの問題を発見し、改善に繋げることが可能になります。
http://www.mitsue.co.jp/service/usability/web_usability_testing/eye_tracking.html

 アイトラッキングでは大きく分けて3種類のデータを得ることが出来ます。

1つめは ヒートマップ
heatmap.jpg

 ユーザーの注目度を色分けで表示したデータで赤色が特に注目した部分、黄色から緑に変化して行くに従って注目度が低くなります。

2つめはプロットマップ
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 ユーザーの視線がどのように移動したか、ポイントで表示されるデータです。視線が移動した順に番号が振られ、視線が留まった病数に応じてポイントの大きさが変化します。

3つめは撮影動画
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 操作画面を録画した動画データです。ユーザーの行動記録となり、視線のスピードやタイミングを動画として確認出来ます。

http://http://www.atmarkit.co.jp/fwcr/design/ux/eyetrack01/01.html

 Web上でアイトラッキングについて調べてみると、Webページをアイトラッキングし、改善したというデータが多いですが、これを印刷前のポスターを一般の方に見て貰うことにより改善することも可能です。
そして、どのような流れでユーザーが見るのかを何度も確認したりして、ユーザーがどのように見るかを理解してデザイナーがデザインすることも今よりもっと出来ていくのではないかと思います。
アイトラッキングの機械はとても高価で100万円近くしますが、Web上、スマートフォンアプリで5回までは無料で(6回目以降は1回あたり約15ドル)視線予測が出来るツールもあるそうなのですが、このツールは海外のもので、日本語版が公開されているだけなので、日本でももっとアイトラッキングが注目され、日本でもこのようなツールが公開され、アイトラッキングをもっと身近にし、効果的なデザインを増やして行けるといいなと思います。

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