【G12010】ロボットとIT

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今回わたしが取り上げるのは、9月に発売を予定している《教育用レゴ マインドストームNXT》である。
レゴ社と米国マサチューセッツ工科大学共同の「子どもの学びとデジタル技術」の研究から生まれたロボット教材だ。

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マイクロプロセッサーが搭載された541個のレゴブロックとモーターやセンサーを使って自分で組み立てたり分解したりし、専用のソフトウェアでプログラミングしてロボットに転送すると、自分で作ったロボットが自律的に動き回るしくみだ。
プログラムアイコンをドラッグ&ドロップするだけでプログラミングができ、初心者から上級者まで様々なニーズに対応する。
45分間でロボットの組立からプログラムして動かすことが可能なチュートリアル機能(自己学習ガイダンス)もソフトウェアに含まれている。
生徒たちの主体的な学びを育成する21世紀型の教育ツールとして、小中高から大学、企業、科学館など世界60カ国50,000以上の教育機関に導入されている。
↓こんな本も出ている

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私はこの商品を、今回ロボットについて調べて初めて知ったのだが、1998年に初代マインドストームである「マインドストームRCX」が、その8年後の2006年には第2世代の「マインドストームNXT」が登場した。実に15年の歴史を持っている。また、ハードウェア、ソフトウェア共に仕様が公開されており、ユーザーの手によるさまざまな拡張が行なわれていることも特徴だ。そして2013年に発売されるEV3はその最新モデルである。
EV3には、基本セット(45,150円)と拡張セット(14,280円)があり、基本セットには全部で541のパーツが含まれている。
拡張セットは、全部で853のパーツが含まれており、ギアやホイールなど、基本セットにはないパーツが入っている。
さらに、追加パーツとして、赤外線によるワイヤレス操作やデータ通信を可能にするIRセンサー(4,830円)やIRビーコン(4,200円)、スマートフォンなどでWi-Fiによる通信が可能なWi-Fiドングル(5,250円)、温度センサー(6,090円)、DCアダプター(2,730円)などが用意される。
そのほか、iPhoneiPadなどとの通信も可能になっている。

中学校では、昨年から技術や家庭科の技術分野においてコンピュータを利用した計測、制御やプログラミングの学習が必須となっている。
このロボットが知育という観点において、絶大な効果を持つであろうことは想像に難くない。
もちろん企業研修などでも利用されており、約230社が導入、合計約8,300人が利用していると考えられている。

このレポートをしていて興味深かった事柄がある。ハイテクなおもちゃには賛否両論が存在するということだ。
インターネットコム株式会社と株式会社インフォプラントが、10代~40代で3歳~14歳までの子供を持つ父母300人を対象に調査を行ったところ、
「子供にハイテクなおもちゃを買い与えている・買い与えたい」と回答した父母は60%。しかもこの傾向は母親より父親の方が顕著であることが明らかになったという。
親としては外で元気に遊んでほしい、毎日家の中でハイテクなおもちゃやゲーム、パソコンなどを利用しないでほしいというのも理解できる。また液晶を見続けることで視力が低下する、家族とのコミュニケーションの時間が減るという意見もあった。
一概にどちらがいいともいえないが、想像力を高めながらテクノロジーの勉強もできるというのは魅力的で、私自身子供のころにこんなものがほしかったとも思う。

そして、やっぱりどんな種類のものでも、オタクは強いのだ。

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ハイテクおもちゃに賛否両論

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