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コンピュータに合わせていく暮らし

 

今日授業で、京(K)というスーパーコンピューターの特集番組を見ました。
ここ数十年でコンピューターが急速に発達してきているのは知っていましたが、まさかここまで進んでいるとは思わなかったです。
京は大きい桁同士の計算を1秒で何百万個もこなしてしまう、計算能力ができた当時は世界最速のコンピューターで、その京の登場で、今までできなかった空想の中での研究が現実に近づいているということを知りました。

このVTRを見て一番初めに思ったのが、これが人間にとってプラスなのかマイナスなのかどっちになりうるか、ということです。
スーパーコンピューター(以下:スパコン)の登場で、まずプラスとなる点は上にも書いたように、不可能だった研究が現実に近づいたということです。
具体的な例は、地震などの災害のための研究です。どういうものかというと、地震が起こったときに、100万人に対してスパコンが大量の情報を瞬時に処理し、一人ひとりを最適な避難場所まで導くいたり、瞬時に変わる余震や津波などの情報をその人が持ってるスマートフォンなどに映し出す、というものです。
もしこれが現実になれば、パニックになる人も少なくなり、より安全な場所に導いてくれるので、死亡者・行方不明者が大幅に減る可能性があるし、予測機能もあり、今の地震速報よりも早く地震を想定できるので、心の余裕や準備がしやすくなると思います。
医療のための研究も進んでおり、個人のデータをスパコンに入力し、その情報をもとにその人が患っている症状の候補を出し、最善の薬を処方したり、手術の方法までコンピュータが導いてくれるというものがアメリカでは実践されつつあるようです。ほかにも、バーチャル心臓というものが開発されています。これはどういうものかというと、コンピュータにその人の心臓のデータを入力し、機械で今の自分の心臓がそういう状況になっているかというものを画面上で確認することができる、というものです。もしこれが現実になったら、その心臓を見て今自分がどんな病気にかかっているかということも直接心臓を見なくてもわかるようになるし、それを見てその人があとどれくらい生きれるかというのもわかるという技術です。
金融の世界では、アメリカの7割が計算をコンピュータに任せており、現地の人のインタビューでは、「コンピュータは息子というより僕らの大親分だ」というように話しており、コンピュータを信頼している様子が印象的でした。

このように技術はどんどん進んでいき、暮らしも便利になってきて、災害や病気もなくなり、大変だった仕事もだんだん緩和されていっている中で、果たしてそれが人間にとってプラスなことだけなのか、ということを不思議に思いました。
今後もっとコンピュータが進んでいくと同時に、人間がいらなくなる世界が近づいていく気がします。今は人間の補助をコンピュータが行ってますが、20年後にはコンピュータの補助を人間がするようになってもおかしくないそうです。コンビニやファーストフードなどの店員もコンピュータがするようになる現実がだんだん近くなっていっているのです。
私はそのアニメーションを見て、少し寂しいなと思いました。確かに人間はミスもするけど、パソコンはミスをしないし人件費もいりません。でも、そこには情がないし、接客といっても店員さんとおしゃべりするようなものじゃなくて、冷たいありがとうございます、しか聞けなくなるんだなというふうに悲しくなりました。

でも最後に、どこかに人の力を加えないと機械は成立しない、という言葉をきいて、少し希望を持てました。
私たちには感情があるのだからもっとそれを尊重していくべきなのだな、と思いました。

コンピュータのほうが優秀なのだからそれを使いたいと思うのは当然です。なので、これから私たちはそのコンピュータとどのようにして共生していくのか、どうやって人間の価値を見出していくのか、ということが大事になってくるんではないかと思いました。
今から20年、30年と成長していくコンピュータに適応していける人間性というのをもっと磨いていかなきゃな、と思えたビデオでした。
私が大人になったとき、コンピュータと人間が争っている世の中ではなく、互いに居場所を見つけて生きている社会になっていればいいなと思います。

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