コンピューターが普及し、スマートフォンを1人1台持つ事が当たり前になった現代。
10年も前には考えつかなかった様な形や機能を持ったスマートフォンが一般的なデバイスとなっている。
スマートフォン無しでは生活に支障をきたしてしまうという人も、決して少なくはないだろう。
我々の生活の中に溶け込み、必要とされ、進化し続けるスマートフォンが、更に10年の月日を重ねた時、果たしてどの様なスマートフォンが生まれているのだろうか。
まず考えられるのが、デバイスそのものの軽量化。
現時点でも、技術度の高さを示す軽量化と最小化を実現しており、毎日持ち歩くのに何不自由ない重さ、大きさとなっている。
これ以上の最小化はあまり需要がないかもしれないが、”携帯電話”という括りに収まらず、ペーパー式やホログラムが導入される、またデバイス自体がガラスになっている、など、変わったデバイスになっているかもしれない。
スマホ製作において最も重要なのは、”今までにない新しさ”である。
そこには勿論機能性も入っているが、まず目に付くところといえばやはり”ビジュアル”だろう。
折り畳み式携帯時代のキーパッドは画面の中へと消え、一気に近未来的な雰囲気を放つタッチパネルへと変化を遂げた。
カチカチとボタンを押さなくても、画面に軽く指で触れるだけで操作ができる、という1つの変化は、スマホ業界において大きな変化となっただろう。
そして更に、その機能を駆使した様々なアプリも今では沢山ある。
アプリ自体は、電波状況によって動作が遅れてしまったり落ちてしまったりと、まだまだ問題を抱えている。
その問題を解決するのは、やはり電波、回線状況ではないだろうか。
携帯を所持しない人の方が珍しい世の中は、あらゆる物の回線でごった返している状況である。
なので、次に考えられる新機能は、携帯電話としての機能ではないが、現在の電波、回線状況を一新出来る方法である。
私達の身近な存在である”通信制限”が来ない未来も、実現可能であると聞いた事がある。
そういったスマホへのストレス解消法も、10年後には何か策がなされているだろう。
こういった機能に関して言えば、”充電しなくても済むスマホ”などが、ユーザーの求めるものとしてよく挙げられているが、私が1番欲しい機能は、”死後消滅機能”である。
スマホには莫大な個人情報が入っている。
単なるアドレスや番号、住所の他、写真や動画、更にはブックマークやブラウザの履歴から、自分の趣味趣向、生き様が窺える。
人間には本音と建前があり、見られたくないもの、隠していたい事が山程あるものだが、私は自分1人で所有したいた物を人に触られるのが大嫌いであり、また、見られたくないものが沢山ある。
10年後、20年後になってくれば、老人もスマホを持っている世の中になっているだろう。
自分の子供や孫が、何かの拍子に携帯を見てしまわないよう、心臓が止まると同時にスマホを機能停止、又は焼却処分出来る機能が欲しい。
利便性に長けた世の中で、1番身近で危険な存在はやはり”携帯電話”ではないだろうか。
沢山の人間が同じ物を持っているという事は、もし自分がスマホを失くしてしまった時、その操作方法を知る者が何十万人も居るという事である。
簡単に自分の所有物を我が物顔で操作出来る人間が多く居る中で、1つのデバイスに膨大な情報を詰め込んでいる事が、とても危険に思えて仕方がない。
なので、私が10年後の未来に期待するスマホの新機能は、”誰かの人生が詰め込まれた1つのデバイスを守り抜く機能”である。