ゲーム×勉強[桃太郎鉄道]G16036

「桃太郎電鉄」は鉄道会社の運営をモチーフとしたボードゲーム形式のコンピューターゲームである。第1作目はファミリーコンピューター用のソフトで1988年にハドソン(現・コナミデジタルエンターテイメント)より発売された。その後もハードごとに次々と新作を発表し、根強いファンを獲得している。長年愛されてきた桃鉄だが2012年に携帯用アプリの配信が最後に、販売会社との間に発生したトラブルによりシリーズ制作の終了を宣言した。その後ボードゲーム版が別会社からのオファーで発売されたが、シリーズ制作の復活はないと正式に発表。それから約1年後の2016年に任天堂からニンテンドー3DS用ソフトで待望の新作発表された。一波乱を乗り越えてさらにレベルアップした桃太郎電鉄にファンの期待が高待っている。

●桃鉄のルール
プレイヤーは電鉄会社の社長となり、サイコロの目に従って移動しながらマス目の指示に従い行動し、ランダムに決められた目的地を目指しながら日本全国をまわり「物件」を購入しながら収益を上げ、決められた年数内での総資産額で勝敗が決まる。

●桃鉄の魅力
桃鉄の最大の魅力はゲームで遊びながらも日本の地理と名産が覚えられる点である。青森のねぶた祭りや仙台の七夕祭りなど全国各地で実際に開催されているお祭りがゲーム内でのイベントになっている。その地方ならではの「名産怪獣」なるものが出現し、プレイヤーが秋田周辺にいるとナマハーゲンに追い掛け回されたり。大阪駅に止まると、なにわ怪獣タコヤキングに出会い、賭けに負けるとたこ焼きの代金としてお金を取られる。さらにゲーム世界での物件名は実在する企業や施設の名前をもじったパロディが詰め込まれてある。餃子の王将は王様餃子チェーン。ユニバーサルスタジオジャパンは映画ランドジャパン。地域で活躍した歴史人物も登場したりする。岐阜・名古屋は織田信長。高知・長崎で坂本龍一。上田・京橋で真田幸村といったようにだ。
 こうしたクスッと笑えるアクセントが至る所に散りばめられ、さらには日本のことを、経営のことを学べるゲームとなっている。ゲームバランスは実力7、運3というものなのでやり込むほどにハマっていくのは必須である。2017年の新作は東日本大震災や熊本地震など実際に起きた自然災害からの復興がテーマのひとつになっている点も、制作者の心意気に好感である。

桃太郎鉄道2017 たちあがれ日本‼︎

〒545-0003
大阪市阿倍野区美章園2-23-9
© OCA Digital Design Course All Rights Reserved.