G15042 ユビキタス社会におけるスプラトゥーンについて

スプラトゥーン(https://www.nintendo.co.jp/wiiu/agmj/index.html)は、人とイカに変身できるキャラクターが街中を縦横無尽に動き回り、
水鉄砲のような武器に入ったカラフルなインクを撃ち合って、そのインクで塗りつぶしたナワバリを奪い合うWiiU専用のテレビゲームで、4対4のオンライン対戦ができます。

日本国内向けには初回出荷分の15万本のうち14万本以上が売れ、消化率は97%超。
一時的に店頭から在庫が消えて、ダウンロードでしか買えない状態が続きました。
海外でも販売しており、6月下旬には世界での累計販売数が100万本に達したと発表されました。

まず、スプラトゥーンは発売前から
面白そう!
ということで、プロモーションが大成功し、スプラトゥーの発売を心待ちにするユーザーが多かったことが
そもそも人気につながったポイントの一つだと思います。
当時発表された映像内では、スプラトゥーンがTPSであること、そして陣取りゲームであることなどが公開されました。
やはりゲームユーザーたちの注目を集めたのが、スプラトゥーン最大の特徴であるシューティングアクションでありながら、陣取りゲームであるという点です。
任天堂がTPSを発売すること自体が珍しく、さらにルールも従来のTPSでは考えられないような斬新なルール。
これまでにない斬新なシステムのゲームを任天堂が発売するとあっては、ゲームユーザーが興味を示さないわけがありません。
前情報によって、任天堂のメイン客層ではないヘビーユーザーからの支持を得ることに成功したことが、スプラトゥーン大ヒットの土台となった最大の理由だと考えます。

そして、もう一つのポイントが、女性や子供に受けやすいグラフィックデザインだからです
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スプラトゥーンがここまで話題になる要因には、スプラトゥーンならではのグラフィックデザインがあります。
もし、スプラトゥーンがよくあるFPSゲームのような現実世界に近づけたリアルデザインであった場合、
ここまで万人に話題にされるゲームにはなっていなかったと考えられます。
比較的、日本人受けしやすいこのような砕けたアニメチックなグラフィックデザインは日本人受けが良く、
ゲームをあまり好んでしないような女性や子供などにも服装や髪形など自分のオリジナルのキャラクターを作ることができるという魅力があり、とても反応が良いです。
万人受けしやすいスプラトゥーンのグラフィックは多くの人を惹きつける一つのポイントとなっています。

WiiUというデバイスを使って、家にいながらも全く顔も知らない人と一緒に何かを協力してできるというのもスプラトゥーンがヒット商品になった理由だと思います。
スプラトゥーンだけでなく、
現実とは別の人間関係を築き、人と人を繋げることができるができるのはゲームの利点ではないでしょうか。

このように、なぜ、ブームを呼んでいるのかをリサーチすることは、これからデザインをするときにターゲットや年齢層を定めるという意味でとても大切なことだと思います。
そして、これからのユビキタス社会の中で、より多くの人と離れた場所に居ながらもどこかで繋がることのできる
コンテンツを作っていくことが、私たちデザイナーの課題なのではないでしょうか?。
私はこれから自分のデザインを創る時に、誰に、どのようにすると相手に伝わりやすいかを考え、
人と人を繋げることのできるデザインを創っていくことを目標にしたいと考えています。

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